詳細 | |
---|---|
学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 浦坂 純子 |
タイトル | 保育労働の動機づけと労働条件の構造的関係 |
内容 | 人口の減少や少子化の進行により深刻な労働力人口の不足が予想されるなか、女性の就業促進に必要不可欠な存在として保育サービスへの期待が高まっている。利用者の多様なニーズに対応するために、政府は「新待機児童ゼロ作戦」などの政策を打ち出して量・質両面での保育サービスの拡充を進めようとしている。利用者側のニーズが満たされていく一方で、保育サービスを提供している保育者の劣悪な労働条件はいまだ改善に至っていない。保育労働の労働条件が改善されにくい背景には、サービス対象が「子ども」であることに起因する保育労働特有の「動機づけ」の存在がある。保育者は「子ども」によって仕事に対して内発的に動機づけられているため、労働条件が過酷でも労働意欲の低下が起こりにくい。また、内発的動機づけは「子ども」と関わることで無意識的に強化されていくため、劣悪な労働条件の実態は一層表面化しにくくなる。本論では、このような保育労働の動機づけと労働条件の構造的結びつきを、A市の保育者251名を対象に行った調査票調査の結果を用いながら、モチベーション理論とヒューマンサービス論を手がかりに解明した。 |
講評 | 介護や看護、教育などと同じ文脈で捉えられてきた保育労働について、単に労働条件の改善を叫ぶのではなく、それがむしろ保育労働を支える危うい均衡を崩す恐れがあることを、独自調査を基に迫力のある論考を展開して秀逸であった。 |
キーワード1 | 保育 |
キーワード2 | 労働条件 |
キーワード3 | 動機づけ |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |