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学科 産業関係学科
年度 2009
ゼミ名 浦坂 純子
タイトル 正社員登用・転換制度の課題-契約社員に焦点を当てた制度の考察-
内容 正社員に極めて近い働き方をしているにもかかわらず、処遇は非正規の水準である契約社員に焦点を当てた研究を行った。彼らの処遇を改善する方法としては、正社員への登用・転換制度が最も有効とされているが、制度の導入が広まりつつあるとはいえ、実際の登用率は非常に低いのが現状である。本論では登用率の低下に影響を与えている要因として、転換条件に着目した。第一に、恣意的な要素が強く、公正性・客観性を欠いているという点から「上司からの推薦」を挙げ、第二に、条件として高い能力を求める企業が多いが、非正規社員の能力開発が十分に行われていないという点から「教育訓練の不足」挙げている。この2点を仮説とし、二次データを用いた分析を行った結果、大まかな比較からではあるが、やはり「上司からの推薦」と「教育訓練の不足」が登用率と関係していることを確認することができた。したがって今後の正社員登用・転換制度のあり方に対する提言としては、候補者を社内で公募するなどして転換条件に公正性を持たせることに加え、積極的に教育訓練を実施していくことも必要になるだろう。

講評  非正規として一括りにされてしまいがちな契約社員にあえて着目し、正社員登用・転換制度が形だけのものになっている可能性を、文献や二次データを用いて丹念に描き出している点は新鮮であり、一気に読ませるだけの力があった。
キーワード1 契約社員
キーワード2 正社員登用・転換制度
キーワード3 教育訓練
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