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学科 教育文化学科
年度 2009
ゼミ名 越水 雄二
タイトル ビアトリクス・ポター ―作品世界の背景を探る―
内容  ビアトリクス・ポターは1866年7月28日から1943年12月22日までを生きたイギリスの女性である。彼女は絵本作家として大きな成果を残し、その作品は現在でも多くの人々に愛されている。そこで本稿では、それほどまでに愛される作品を生み出したビアトリクス・ポターが、どのような狙いをもって創作に臨み、そこにどのような価値を見出したのかについて明らかにする。
そのためにまず、彼女の作品群に共通してみられる特徴を検討する。そうすることで彼女の世界観や独特の視点について理解を深め、作品世界の概観をつかむ。
 次に、そのような作品世界が彼女の中に構築されるに至った過程について、彼女の身に起こった事柄を追いながら考察する。
 そして最後に、それまでの手がかりから作品に一貫しているテーマを示すことで、彼女の創作に対する姿勢を明らかにし、そこから上述の課題に対する結論を導く。
講評 ロバート・オーエンの教育観、ヴィアトリクス・ポターの作品をテーマとした論文は、19世紀イギリスの社会と文化を背景に、二人がそれぞれの生涯をかけて人間形成論と絵本の世界を築いていった過程を学ばせてくれる。スペインの少子化問題、ドイツの環境教育、オーストラリアの第二言語教育を扱った論文は、各国の歴史や文化に関連付けて問題を理解させてくれると同時に、今後の日本社会の在り方と私たちの暮らし方についても考えさせてくれる内容であった。日本でも実践可能な教育方法を探ることを目的に、フィンランドの国語と理科教育、イギリスの中等教育をテーマにした論文と、現代日本のフリースクールを扱った論文は、初等・中等段階の学校教育を対象とする考察であったが、私には高等教育(大学)での指導を再考する材料も与えてくれた。以上の通り、今年度も、一人ひとりの自由なテーマ設定を出発点にしたユニークな卒論が揃ったことを私は喜びたい。
キーワード1 ビアトリクス・ポター
キーワード2 イギリス
キーワード3 絵本
キーワード4 創作
キーワード5 作品世界
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