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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | フィンランドの学校教育から見た提言 ―国語・理科分野から考える― |
内容 | この論文ではフィンランドの学校教育の本質について、まず教育制度と「読書好き」という国民性を見た後に、国語・理科分野を通してさらに深く考える。それはPISA(OECDによる国際的な生徒の学習到達度調査)の結果の「読解力」・「科学的リテラシー」という点がフィンランドでは特に優れているからである。国語分野においては「教科書」を用いて、理科分野については「カリキュラム」を用いて考察し、それに基づいて日本に応用できる部分はあるのかどうかを提案することを目的とし研究を行う。ただ単にフィンランドの優れている部分を取り上げるのではなく、日本教育をベースとして実践的に応用できる部分を模索していく。以上のように、「教科書」や「カリキュラム」の違いを比較することで、日本の教育の利点についても再認識し、建設的な意見を提言できるように努めていきたい。 |
講評 | ロバート・オーエンの教育観、ヴィアトリクス・ポターの作品をテーマとした論文は、19世紀イギリスの社会と文化を背景に、二人がそれぞれの生涯をかけて人間形成論と絵本の世界を築いていった過程を学ばせてくれる。スペインの少子化問題、ドイツの環境教育、オーストラリアの第二言語教育を扱った論文は、各国の歴史や文化に関連付けて問題を理解させてくれると同時に、今後の日本社会の在り方と私たちの暮らし方についても考えさせてくれる内容であった。日本でも実践可能な教育方法を探ることを目的に、フィンランドの国語と理科教育、イギリスの中等教育をテーマにした論文と、現代日本のフリースクールを扱った論文は、初等・中等段階の学校教育を対象とする考察であったが、私には高等教育(大学)での指導を再考する材料も与えてくれた。以上の通り、今年度も、一人ひとりの自由なテーマ設定を出発点にしたユニークな卒論が揃ったことを私は喜びたい。 |
キーワード1 | フィンランド |
キーワード2 | 学校教育 |
キーワード3 | PISA |
キーワード4 | カリキュラム |
キーワード5 | 教科書 |
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