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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | ロバート・オウエンの教育観 ―2つの実践を中心として探る― |
内容 | ロバート・オウエンは、「空想的社会主義者」、「協同組合運動の父」と称される人物として知られる。それらの呼称から、空想にとどまって実行に移さず、社会運動や労働運動に傾倒したとのイメージが強いかもしれない。しかし、そのイメージは、彼のほんの一部分しか映し出していない。実際には、限られた範囲内ではあったが、様々な考えの下、それらを実践に移したこともあったのである。本稿では、数ある彼の考え・実践の中でも、「教育」に関わるものを取り上げる。つまり、彼の「教育観」や「教育的実践」に焦点を当て、彼の特徴や問題点を見つけ出していく。第1章では、若かりし日に形成された、オウエンの考え方の基礎を論じる。第2章では、彼の代表的な2つの実践を取り上げて、教育観が反映された実践を具体的に見ていく。第3章では、それまでに述べたことを中心に、彼の教育観の特徴をまとめ、最後に筆者なりの考察を加える。 |
講評 | ロバート・オーエンの教育観、ヴィアトリクス・ポターの作品をテーマとした論文は、19世紀イギリスの社会と文化を背景に、二人がそれぞれの生涯をかけて人間形成論と絵本の世界を築いていった過程を学ばせてくれる。スペインの少子化問題、ドイツの環境教育、オーストラリアの第二言語教育を扱った論文は、各国の歴史や文化に関連付けて問題を理解させてくれると同時に、今後の日本社会の在り方と私たちの暮らし方についても考えさせてくれる内容であった。日本でも実践可能な教育方法を探ることを目的に、フィンランドの国語と理科教育、イギリスの中等教育をテーマにした論文と、現代日本のフリースクールを扱った論文は、初等・中等段階の学校教育を対象とする考察であったが、私には高等教育(大学)での指導を再考する材料も与えてくれた。以上の通り、今年度も、一人ひとりの自由なテーマ設定を出発点にしたユニークな卒論が揃ったことを私は喜びたい。 |
キーワード1 | ロバート・オウエン |
キーワード2 | 教育観 |
キーワード3 | 教育的実践 |
キーワード4 | ニュー・ラナーク |
キーワード5 | ニュー・ハーモニー |
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