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学科 | メディア学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 佐伯 順子 |
タイトル | 日本テレビドラマ史とジェンダー |
内容 | NHKによる実験放送から始まったテレビドラマの歴史を、放送文化とジェンダーの観点から振り返る。特に人々の中で根強く残る性別役割分業という固定観念をジェンダー論の根底とし、考察を加えている。テレビドラマでは、人々の永遠のテーマである家族の問題、男女の問題が社会を反映するものとして頻繁に取り上げられ、時には現実に潜む社会問題をいち早く人々に露呈させる先見性をも持っているのだ。この論文では、先行研究の乏しい2000年代の比較的新しいテレビドラマをいくつかピックアップし、そのストーリー・セリフ・登場人物の設定などと社会の関連からの内容分析も試みている。亭主関白で典型的な頑固親父の優しい専業主夫への変遷や、「男は外で仕事、女は家で家事・育児」という固定観念の強い父親が専業主夫となり理解を深めるといったものや、あるいは「結婚」というキーワードに敏感になりながらも、一人での生活を楽だとする現代を象徴する姿といった男性・父親像や、「良妻賢母」と表現される優しく家庭的な女性・母親像の崩壊、性別役割分業に基づいた男女の逆転現象などを分析結果として挙げている。 |
講評 | 研究課題は、教師の授業を参考にしつつも、あくまで自分で選択するものである。その選択の視線にも、勉学の主体性が問われる。イケメン・ブームやドメスティック・バイオレンスなど、各自の研究課題自体が、時代を如実に反映しており、社会学部の卒論として、まさに社会を読むにふさわしいものとなっている。また、難しくて取り組みにく明治、大正のメディアについても、卒論で取り上げてくれた学生がいたことは喜ばしい。 |
キーワード1 | テレビドラマ |
キーワード2 | ジェンダー |
キーワード3 | ホームドラマ |
キーワード4 | 家族 |
キーワード5 | 専業主夫 |
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