詳細 | |
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学科 | メディア学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 竹内 長武 |
タイトル | 山岸凉子論――その不思議な世界―― |
内容 | 漫画家デビュー40年目を迎えた山岸凉子の作品には不思議な魅力があふれている。 彼女のデビュー期から現在までの作品をリストアップし、ジャンル別にわけながら特徴を探り作品に隠されたメッセージを見つけ出した。そして、山岸の作品は「孤独な家庭」、「性」、「因果応報」がキーワードになっているとわかった。つまり、「性」に縛られた登場人物は「孤独な家庭」(家庭不和)で育ち、避けていた現実と対面せざるをえなくなるのである(「因果応報」)。対面できなかったものは狂気の世界へ落ちていくのだ。 一見、山岸の作品は冷たい、硬質だと捉えられがちである。確かに、山岸の作品は自分に甘い主人公は冷たい目線で描かれている。しかし、自分に厳しく目前にある壁を乗り越えようとする主人公には温かい目線を向けている。山岸の漫画は生きる勇気を与えてくれる作品なのである。 |
講評 | そのマンガ作品を分類して一覧する点がわかりやすくてよい。そのなかから「性」と「家族」が山岸マンガの主要なテーマであることを導きだした点も評価できる。分析も具体的で、作品のなかの人物たちが不器用に生きる人々であること、そこに光をあてる作者の態度を指摘している点もうなづける。ただ、もう少し分析に深みがあれば、なおよかった。 |
キーワード1 | 山岸凉子 |
キーワード2 | 孤独な家庭 |
キーワード3 | 性 |
キーワード4 | 因果応報 |
キーワード5 | 狂気 |
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