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学科 | メディア学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 渡辺 武達 |
タイトル | 政治と世論調査 ~政治的判断価値のある世論形成のために~ |
内容 | ポスト小泉以降,毎年のように首相が交代していた自民党から,民主党に政権が変わったものの, 1年足らずで首相が交代した。このめまぐるしく動く政局を,各報道機関は世論調査結果と共に報じてきた。私たちはその都度,各マス・メディアの報道をもとにして,考え,政治を選択してきた。また政治において「世論調査」は,民意として扱われ,政策や方針を決める重要な判断材料にされてきた。 このように政治と「世論調査」とは切っても切れない関係にある。本稿では「世論」及び「世論調査」を定義から見つめなおし,本当に政治的判断価値があるものなのか。どうすれば冷静な世論が形成されるのかを検討した。 冷静な世論が形成されるためには、市民が判断資料にする「情報」が正しく提供されなければならない。そのために①「積極的公正中立主義」に基づいた健全なメディアへの改革、②メディアの監視役としての独立した『情報機関』の設立、③市民のメディア・リテラシーの向上が必要と考える。 これら3つのことがそろって、健全な情報活動が可能となり、市民が正しい情報を基に考え、冷静な世論を形成し始める。そしてこの世論が社会をよりよい方向へと導いてくれるだろう。 |
講評 | メディア学科のキーワードは①メディア②コミュニケーション③ジャーナリズムで、それらは学部から大学院博士課程後期まで共通している。つまり、情報のやりとりであるコミュニケーション過程の研究を通して社会の民主化に貢献するためのいとぐちをつかむことがメディア学の最終目標である。私のゼミではメディアと社会の関係に特化した卒論を書くように指導しており、今年も、現代社会のメディア状況を分析するという視点をもったものが提出された。今後の課題は変化の激しいメディアの技術論に惑わされない人間の情報活動の在り方についてその根源をえぐる問題にアプローチできるようにすることである。学生たちが情報流通の背後にあるビジネス論理と人間の幸せを同時に追求できるようになれば、さらに実りある卒論になるであろう。 |
キーワード1 | 政治 |
キーワード2 | 世論 |
キーワード3 | 報道 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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