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学科 メディア学科
年度 2010
ゼミ名 渡辺 武達
タイトル 皇室報道の問題点 ~皇室賛美報道と敬語の廃止~
内容 なぜ皇室報道は敬語を用いるのか。なぜ私たち視聴者はそれを当たり前のこととしてとらえているのか。なぜメディアはそれを当たり前のように用いるのか。時に報道において一般人をばっさりと切り捨てるような報道をするメディアがなぜ皇族・皇室にのみ敬語を用いる。私はそこに疑問を持った。
 皇室敬語報道を考えるにおいて欠かせない視点は皇室報道の歴史である。そこでこの論文の第2章で皇族・皇室に対する敬語がどのように使われてきたか、どうして現在も敬語を使う風習が残っているのかを述べている。
第3章では皇室敬語報道が社会や歴史にどのような影響を与えてきたかを影の部分(特に部落差別、戦争責任)から見て述べている。皇室報道は光の部分にばかりスポットライトを当ててしまっているから。
 第4章は敬語報道の廃止について述べている。まず、そもそもの敬語の誕生を天皇への使われ方を用いて掘り下げている。そらに、朝日新聞社や沖縄タイムス社、そしてニュース番組の「ニュース23」などの敬語報道に対しての改革を取り上げることによって、現在とこれからの敬語報道について考え、第5章の総括へと続いている。
講評  メディア学科のキーワードは①メディア②コミュニケーション③ジャーナリズムで、それらは学部から大学院博士課程後期まで共通している。つまり、情報のやりとりであるコミュニケーション過程の研究を通して社会の民主化に貢献するためのいとぐちをつかむことがメディア学の最終目標である。私のゼミではメディアと社会の関係に特化した卒論を書くように指導しており、今年も、現代社会のメディア状況を分析するという視点をもったものが提出された。今後の課題は変化の激しいメディアの技術論に惑わされない人間の情報活動の在り方についてその根源をえぐる問題にアプローチできるようにすることである。学生たちが情報流通の背後にあるビジネス論理と人間の幸せを同時に追求できるようになれば、さらに実りある卒論になるであろう。
キーワード1 皇室報道の歴史
キーワード2 皇室賛美報道
キーワード3 敬語報道の廃止
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