詳細 | |
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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2013 |
ゼミ名 | 中川 吉晴 |
タイトル | オルテガと大衆の反逆 |
内容 | オルテガは誤解されやすい思想家である。その誤解とは、オルテガが貴族主義者であるというものである。確かに『大衆の反逆』の中でオルテガは貴族的精神を持つべきだと主張している。しかし、これは社会階層についての言及ではなく、彼は精神面について言及しているのである。貴族的精神とは、謙虚さや勤勉さなどの人間の内面を指す。このような貴族的精神を持つ人々に取って代わり、「甘やかされたお坊ちゃん」のように自分勝手に振る舞う「大衆」が国家の運営を行うことに、彼は危機を感じたのである。だからこそ貴族的精神を持つ少数者に救済を求めたのである。しかし、アメリカのラッシュはオルテガとは異なり、社会階層に注目し、上層階級の少数者が大衆化していると指摘する。ラッシュの言う少数者は当然、貴族的精神など持ち合わせていない。つまり、これは貴族的精神を持つ者の消滅を示唆する。そして、この状況は悪化しているように思えてならない。 |
講評 | オルテガの『大衆の反逆』を読み解き、そこから大衆と貴族的精神について論じている。さらに、現代の問題とも結びつけて考察を深めている。貴族的精神の意味ついて、さらに理解を深めるとよいであろう。しかし、このような古典的作品にじっくりと取り組んだという点で評価できる。 |
キーワード1 | 大衆 |
キーワード2 | 貴族的精神 |
キーワード3 | 専門家 |
キーワード4 | 教養 |
キーワード5 | |
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