卒論作成を振り返って
木内 さくら
(木原ゼミ)
書きあがった卒論を提出する形にしたとき、改めて書き上げたという達成感を味わいました。パソコンで作っていた間は感じられなかったのですが、紙に印刷し、積み重なった厚みを目の当たりにすると大学生活の最後の締めくくりなのだと感じました。
私自身のテーマがきちんと定まったのは5月頃。児童に関することはずっと決めていましたが、設定したテーマが大きすぎたりしたこともあり、テーマを絞り込むことが最初の関門でした。児童と一言でいっても幅広く、直接児童に関することなのか、児童を取り巻く環境なのかによっても内容は大きく変わります。また、テーマについて強い関心がなければ書けないのではないかと思い、自分が関心を持って取り組んできたのはどのようなことか、実習での体験や授業でのことを思い出しながら考えました。題名については最後まで考えました。
テーマが決まってからは、なかなか思うように取り組めず、章立てが考えられませんでした。論文は、しっかりそれぞれの章や節を結論まで結び付けなければならないので、大まかな流れをようやく考えられても、具体的にどのような内容にすれば自分が言いたいことが書けるのかで悩みました。この過程が私は一番苦労した部分かもしれません。結局章立てがきちんと決まったのは夏休み中でした。
夏休み中は、休み前にとりあえず集めていた資料に少しでも目を通しました。気になったことを書き出したりすることで、少しずつ卒論を書き上げることを具体的に考えるようになりました。夏休みが終ってしまうと焦りも出始め、自分が調べ上げて書きたいことは一体何かがわからなくなったりしたこともありました。漠然と思っていたことを「自分が言いたいこと」として主張し、論じることは簡単ではありません。それでも出来上がった卒論を前にすると、達成感でいっぱいになり、書き上げられて良かったと思いました。
私が卒論を無事に書き上げられたのは、ゼミでの取り組みが大きかったように思います。ゼミでは、まず4回生になる前の春休みに、自分の卒論のテーマを大まかに考えてくることが課題になりました。その後からは完全に個人のペースで作業を進めることになりました。発表日を決め、それぞれ学期ごとに2回ほど個人発表を行い、そこで自分が進めている状況について説明や報告をし、他のゼミ生やTA さん、先生の意見を聞くという形でした。この個人発表は準備などが大変でしたが、発表した後に意見や質問・疑問等を聞くことで自分のテーマや内容を整理し直すことができました。発表ではレジュメや資料を作成して配布していましたが、それはそのまま卒論に活用できました。また、個人で計画をたてて自分のペースでやることになっていましたが、やはり他の人の進捗状況を知ると焦ったり刺激になったりしました。12月に入って下書きが出来上がってからの2週間ほどは、それぞれで交換して読み合い、校正しあいました。内容については先生やTA さんがみて下さいましたが、細かい書式についてはこの校正が最後の仕上げに役立ちました。木原ゼミはほとんどバラバラのテーマで、他の人の内容についてはほとんど知識がない場合が多かったのですが、それが逆にシンプルな疑問が出やすかったのではないかと思います。振り返ってみると、木原先生、TA の市瀬さん、ゼミのみんなに本当に感謝したいです。個人作業でしたが、ゼミでの取り組みがあったから書き上げられました。
これから卒論に取り組むみなさんには、「出来るだけ早くテーマを意識し始めること」が大切だと言いたいと思います。1年近くかけて取り組むことでもあるし、何より自分が本当に興味や関心、言いたいことでなければ書き上げるのが本当に大変です。自分がこれまでやってきたことで一番覚えていることを考えるだけでも1歩になります。そうやって考えたテーマの卒論は、焦ったりわからなくなったりしても、最後には必ず書き上げられるものになると思います。頑張ってください。