卒論作成を振り返って
上野 久美子
(黒木ゼミ)
私は、少年法改正をテーマにして卒論を書きましたが、最初は少年非行についてのみをテーマにしようと思っていました。しかし、2000年、2005年と少年法が厳罰化へと大きく改正されたことを知りました。50年以上改正されなかった少年法が、今なぜ厳罰化へと急速に動きを進めているのか。少年非行を論じる上で今ではこの少年法改正の問題は避けて通れない問題であると思い、このテーマを選びました。
苦労した点は、少年法について書かれている文献を読んでも内容が難しく、理解できなかったことが多かった点です。私はほとんど少年法について知らないまま論文を書き始めたので、少年法の理念から理解することは時間がかかりました。
また、厳罰化に反対している論者は多くみつかったが、賛成している論者がなかなかみつからず苦労しました。前もって準備しておくべきだったと後悔しました。
また、結論で解決策を書くのが難しく、厳罰化を批判するだけでなく少年法のどの部分をどのように改正したらいいのかをきちんと書けなかった点が反省点です。ありきたりなことしか述べれなかった。
なんとか提出ができたが、準備不足が否めなく、データをもっと使うべきであったし、もっと結論を含まらせるべきでした。中途半端な感じで終わってしまったように感じます。しかし、もう書けないと思ったこともあったが、なんとか無事に提出することができ、ほっとしました。
黒木ゼミでは、4回生の春学期の最初の授業で卒論の論題と文献・資料リストを提出し発表します。そして卒論執筆のための文献・資料を収集していき、これらを読破し、ゴールデンウィーク明けから成果をどんどん発表していきます。その発表後にコメントやアドバイスを他のゼミ生や先生から受けます。そして春学期の最後の授業で2回目の卒業論文論題と論文の内容を提出します。夏休み中は、さらに文献・資料の収集、読破、フィールドワーク(インタビュー、調査など)をそれぞれ行います。また、構成を考える段階に入り、少しずつ下書き作業を開始します。
秋学期の最初の授業では、有馬温泉に合宿と旅行を兼ねて行き、最終的に決定した論題と目次を提出・発表しました。秋学期では、第1章ずつ順に授業で発表していき、春学期と同じように他のゼミ生や先生、TAからコメントやアドバイスを頂き、それをもとに論文を修正し推敲していきました。10月13日に第1回の下書きを提出し、11月17日に第2回目の下書きを提出しました。12月からは一人一人が直してきた所や新たに書き足した部分を先生やTAに見てもらい、指導を受けました。私たちのゼミは4人ということもあり、一人一人の発表回数も多く、きめ細かい指導を受けることができました。また、ゼミの出席率も高く、毎回みんなの発表を聞くことでいい刺激にもなり、お互いアドバイスをし合え、雰囲気のいいゼミだったと思います。
これから卒論に取り組むみなさんは、卒論が嫌になったり、もう書けないと思うこともあるかと思います。でも、最後には何とかなると思うので、諦めずに取り組んでください。行き詰ったら同じゼミ生に相談したらいいと思います。ゼミ生は卒論を乗り越える上で、いい仲間であり相談相手となり、心強い存在となるでしょう。
また、どれだけ前から準備をしても提出前はみんな慌てるものです。少しでもそれを免れるためにも、前もっての準備は怠らないようにしておいたほうがいいです。特に文献や資料の収集は大切だと思います。諦めずに最後まで頑張ってください。